2009年02月12日

地獄少女 三鼎 第18話

「スペシャルレディオ」

夢を壊されたとしても、これは理不尽……。

今回の依頼主は、ラジオ番組「ド深夜のしじま」のＤＪ四十万丈太郎の大ファン、浜野知里子。
ハガキ職人「ちーちゃん」として、何度も彼女が出したはがきが番組で採用されており、それが学校でバレて噂になったことから、同じく「ド深夜のしじま」のはがき職人として有名な「カエル姫」と交流を持つことになった。

「ちーちゃん」であることがバレるまではどちらかというと地味な存在だった知里子が、「ちーちゃん」であることがバレたことがきっかけでいろんな人に温かい声をかけてもらえるようになったり、シジマーの同志としてカエル姫と仲良く語らえるようになったのは良かったのですが、丈太郎に感謝の言葉を伝えたい知里子にカエル姫が「二人で会いに行こう」と持ちかけたことがきっかけで「ド深夜のしじま」が完全台本であり、想いを寄せる丈太郎の言葉がすべて構成作家・ユメさんの考えたものだと知ることになるとは！
それでも世の中そんなもんだと受け止めて、ラジオ番組の中でのキャラクターとしての丈太郎を変わらず好きでいればいいと思うのですが、丈太郎に夢見すぎた知里子が夢を壊されたショックか、はたまた現実を認めたくないのか、カエル姫を地獄に流すとは……。
確かにカエル姫も丈太郎に並ならぬ想いを寄せている知里子に対して配慮が足りなかったとは思いますが、地獄に流されるほどのことじゃないし、同情を禁じ得ません。


地獄少女 三鼎 一

2009年02月06日

地獄少女 三鼎 第17話

「藁の中」

一人は寂しい……。

今回はいつも控えめな態度できくりの相手をしてやっている山童メインの話。

自分の昔の知り合いが地獄通信にアクセスしたことを知って、珍しく藁人形役を強く買って出たわけですが、時間軸がイマイチよく分かりませんでした。
山童に寄生させた冬虫夏草の影響かどうかは知りませんが、擬似家族体験で山童の母親となった富士子がお婆さんになったり若返ったり……。
しかも、ラスト、家が沈んで行ったのは何故？

とりあえず、人間ではないので寂しいという感情を知らず、一緒に来ない？というあいちゃんからの誘いを断っていた山童が、一時的とはいえ富士子と母子関係を築いたことで、別れのつらさや一人の寂しさという感情を知って、現在あいちゃん達と共にいることは分かりました。

ゆずきは今回もひとりで空回り。
彼女の苦労が報われる日は来るのでしょうか？


地獄少女 三鼎 一

2009年01月28日

地獄少女 三鼎 第16話

「誘惑の罠」

なら、やってみればいい。

必死に地獄流しを止めようとするも、いつもうまくいかず、苦悩のあまり半ノイローゼのゆずき。
またしても目の前で藁人形の糸を解こうとしている男（名和）を見付け、止めるために駆け寄ろうとしたところをあいちゃんに邪魔され、名和の過去と未来を見せられました。

年頃の女性には興味がなく、近所の幼女・加代と仲が良く、いつも一緒に遊んであげていた名和。
そんな彼は、同僚が加代の際どい写真を盗撮していることを知り、加代に危害が加えられるのではと危機感を持ったようですね。
同僚は見ているだけで、実際に手を出す気はない、と言いましたが、同僚のことをまったく信用してなかった名和は速攻地獄流しを決行！
死後、地獄に行くことが決まっている自分は幸せになる資格がないと思い詰めていたところに、新任の事務員がやってきて、彼女の積極的なアピールによって二人は親密な仲になることになったのですが、自分の罪を受け入れて、現世での幸せを夢見させてくれた彼女は、実は名和が流した同僚と交際していた仲で、同僚と仲が良かったとされる名和に近付いたのも、そもそも同僚が行方不明になった理由を知りたいから。
彼女は、同僚がロリコンだと知っていても、自分と二人の時は普通だったということで、本気で同僚のことを想っていたようですね。
人を恨めば穴二つ。
同僚を地獄に流した名和は、その報いを受けて地獄に流されてしまいました。

そんな名和の過去未来を見せて、憎しみの連鎖が止まらないことをゆずきに伝えるあいちゃんですが、抗うのをやめないゆずきに、ならやってみればいい、と言い残して消えることに。

正直、一人二人、仮に救える日が来たとしても、ゆずきに根本的な解決は出来そうにないのですが、ゆずきの苦悩はいつまで続くのでしょうか？
思うようにならない世界に、いつ逆切れしてもおかしくないような気がする……。


地獄少女 三鼎 一

2009年01月21日

地獄少女 三鼎 第15話

「兎と亀」

私にだって出来る……。

亀のように鈍臭くてトロいうさぎは、いつだって周囲に世話を焼かれまくり、ヘラヘラ笑って生きてきた。
そんな彼女に彼氏が出来て……。

うさぎがトロいなりに本当は自分自身で頑張りたいって気持ちは最初から伝わってきたので、ヘラヘラ笑っていても心に抱えているものはあるんだろうなぁ～とは思っていましたが、流石にこのオチはって感じでした。

小さな頃からの付き合いってこともあって、うさぎの面倒をみてきた世話焼きグループは一番早く彼氏をゲットしたうさぎに嫉妬して陰口を叩き、優秀だと評判の兄の差し金で彼氏とは早々に破局。

早とちりしたゆずきの忠告によって地獄通信の存在を知ったうさぎは兄を地獄に流そうとするも、実は兄も努力して結果を出してもそれを優秀なんだから当然と受け取られる自分と違って、何も出来ないくせに両親に構ってもらってヘラヘラ笑っているうさぎに嫉妬して地獄に流そうとしていたことが分かって険悪な雰囲気になってしまいました。
それでも、互いに腹の中を見せあうことで和解したかに思えたんですが、「またいい人が現れる」「お前にだってできる」という言葉がきっかけで、兄が地獄に流されるとは予想外。
兄が大きくなったら結婚してくれるという昔の約束を忘れていたことが恨めしいブラコン心情からか、「お前にだって」という言葉が見下しているように感じたか、どちらが理由かはイマイチはっきりしませんが今回も後味悪い終わり方ですね。
ゆずきはゆずきで、必死になって地獄流しを止めようとしたのに、自分の行動がきっかけでまた一人地獄通信の犠牲者が出てしまったわけだし。

真剣に芋を焼いているあいちゃんが可愛かったです。


地獄少女 三鼎 一

2009年01月14日

地獄少女 三鼎 第14話

「怨みの街角」

もう……遅いです。

あいちゃん完全復活後、初仕事。
ゆずきは地獄通信を利用しようとしている人に対する感知能力が備わっていたようで、地獄少女に対抗しようと、地獄通信利用者を止めるための活動を始めたようですが……。

今回の依頼者は、柏木秀美。
学校で２番の成績優秀者で、塾の試験を受けた後、友達とのおしゃべりに熱中していたこと等が原因で終電に乗り遅れてしまったのが不運の始まり。
ホームレスに誰かに優しくしたら自分もまだ捨てたもんじゃないと思えると言われて、それを実行しようとした欣也に話しかけられ、一晩保護してもらったはいいけど、それが原因で夜が明けて駅まで送ってもらっている最中、ホテルの前あたりを通り過ぎようとしていたところをクラスメイトと思われる者に写真に撮られて、裏サイトに中傷を流されてしまうとは！
おまけに、近所の人や学校の生徒達だけではなく、両親にまでそんな事実はないことを信じてもらえなくて、自分を陥れた者さえ分かれば地獄に流してやろうと考えるようになったようです。

そんな秀美に声をかけるゆずき。
どんな理由があるにしろ、誰かを地獄に流すなんて反対なゆずきは、秀美に欣也に皆に事情を話してくれるよう頼みにいこうと提案するし、二人で欣也に会いに行こうとするのですが、その時の気分で秀美に優しく接したものの、所詮は素行不良の欣也。
大金を持っていると分かったホームレスから金を奪おうとしていたところを現行犯逮捕されている姿を目の当たりにした挙句、秀美にとっては欣也とのツーショット写真が人生を狂わしたのに、欣也自身は秀美のことをすっかり忘れていたのが決定打に！
でっかい男になりたかった欣也は、ちっちゃくなって巨大化したあいちゃんに踏み潰されて地獄行きになってしまいました。
秀美も欣也を流した後、すっかりちゃらい女に成り下がってしまったようですし。

それでもゆずきは、地獄流しを止めようとする気持ちを失っていないようですが、回りにはゆずきが思っていたよりずっと地獄通信にアクセスしようとしている人がいるようで……、ゆずきの前途は多難のようです。

個人的に、パソコンの位置がちょっとズレていただけで「落ち着かない」と、意外に神経質な一面を見せたあいちゃんに萌えました。


地獄少女 三鼎 一

2009年01月01日

地獄少女 三鼎 第13話

「六文燈籠」

あいちゃん完全復活は嬉しいが……。

地獄少女が身体に入ったことで、問答無用で地獄通信利用者達の姿を垣間見ることになり苦悩をかかえてはいたものの、親友の秋恵の存在に随分心を救われてきたゆずきでしたが、今回はなんと秋恵の父がターゲット！！

警察である秋恵の父のせいで、父親に暴力を奮って寝たきり状態にさせた事件を隠ぺいされた恨みとはいえ、家庭教師として秋恵の家に潜入してきた梓に心から好意を抱いている秋恵の気持ちを弄んだばかりか、簡単には地獄には流さないとばかりに、ターゲットが大切にしている娘を複数の男達にレイプさせようとするとか、明らかにやり過ぎ！！

秋恵はすんでのところでゆずきが連れて来た秋恵の父親によって救われましたが、ゆずきが梓から秋恵の父親を地獄に流させまいと藁人形を奪ったことが、もしやあんな悲劇を招くとは！！

今回は燈籠流しの最中、地獄からあいちゃんの身体が送られてきて、漸くゆずきの身体からあいちゃんが出て行って解放されたというのに、あいちゃんが出て行ったがために梓がターゲットを変えたことを知ることが出来ず、目の前で秋恵が地獄に流されるという悪夢を見るハメになろうとは！！
確かに秋恵を流せば、秋恵の父親と自分の復讐の邪魔をしたゆずきの二人を苦しめることが出来ますが、秋恵には罪はないのに、どれだけ性格が悪いのかと！！
心の支えだった秋恵を失ったゆずきの叫びが痛い……。

あっ、今回再び保険医の先生が登場しましたが、ゆずきが柴田先生って呼んでいたし、やっぱりつぐみちゃんの成長した姿と思って間違いなさそうですね。
これからあいちゃんと離れたゆずきと柴田先生が関わっていくことってあるのかな？


地獄少女 三鼎 一

2008年12月23日

地獄少女 三鼎 第12話

「真夏のグラフ」

何、このギャグ回！！

久々に最初から最後まで笑わせてもらいました。

今回の主人公は、何かムカつく度にポスターに似顔絵を描いたシールを貼って、最初にゴール（胸の頂）に達した人間を地獄に流そうとしていた少年・乃村信夫。

ムカつきの対象は態度の悪い不良やら、自転車置き場で低次元の応酬を繰り広げるオバさんやら、アイドル視していた心といちゃつきまくりな彼氏など。
それくらいでリスクを冒してまで相手を地獄送りにしたらアホだなと思っていたのですが、信夫は漫画家志望のようで、恨みをグラフ化しつつも、マンガを描いてストレス発散していたようです。

しょっちゅう些細なことにムカついていた信夫でしたが、いざ本当に地獄通信を利用するとなると躊躇もあり、どっちつかずな状態が続いていた頃、投稿していたマンガが受賞したことでポジティブに！！
他の人と違って自分に優しく接してくれたことで密かに心を寄せ、マンガの登場人物のモデルにまでした望を、その勢いでデートにまで誘った時にはこのまま幸せを掴むのかな、とも思いましたが、まさか彼氏の四股を知り、自殺しようとしていた心を助けたことがきっかけで、自分自身が地獄に流されようとは！！
しかも、その理由が、信夫に悩みを打ち明けたものの、万が一、自分が四股をかけられていたことを言い触らされたらたまらないっていう自分本位なものだから理不尽極まりない。
信夫ってよっぽど心に信用されてなかったんですね。
地獄コントは実写紙芝居で、これがまたすごくシュールで面白かったです。

それにしても、今回、一番の被害者は、信夫のことを信じて涙する望ですね。
お約束どおり、眼鏡を取れば心なんて目じゃないほどの美少女だったし。


地獄少女 三鼎 一

2008年12月19日

地獄少女 三鼎 第11話

「滲んだ頁」

共同地獄流し……。

今更ながら感想です。

今回は、あるミステリー小説になぞらえた連続殺人から始まる話。
無責任な噂に不安を感じていた小説の作者である上坂は、ジャーナリストの須美から取材を受けることになり、そこで自分の小説の連続殺人事件との関連を否定し、須美もそれを受け止めた。
そこまでは良かったものの、捕まった犯人の少年が、少しでも刑を軽くしようと犯行と上坂の小説との関係性を主張し、須美の上司が雑誌の売上を伸ばすため、須美の原稿を無断で書き換えたことが原因で、上坂はたちまち避難の的になり、須美もまた信用を貶める行為に憤慨。
そこに、連続殺人の被害者の姉まで現れ……。

まさか、小説家・ジャーナリスト・被害者の姉の３人が協力分担して地獄流しを依頼することになるとは思いませんでした。
しかも、これで少しは世間の風通しもよくなる、たまには３人で集まろうと話していたところを、真実を知らない犯人の親によって上坂自身も地獄に流されることになろうとは！
今回、協力することになった３人にしても、話し合いの機会がなければ、誤解から相手を地獄流しすることもあっただろうし、どこで恨みを買っているか分からないのが恐ろしい。

地獄組メンバーは立て続けに４人も地獄流しすることになって大変でしたね。
忙しかったからか、お仕置きコントもおざなりだったのが残念でした。


地獄少女 三鼎 一