花咲ける青少年 第4話
私は彼を愛してる!
今回はユージィンの心の闇が明らかになる回。
ユージィンが生に執着しない理由は、彼の出生にありました。
美しかった祖母はユージィンの父・オーギュストを自分の息子と認めず、若くして死んだ顔の造作の美しい弟のアランばかり溺愛。
そして、そんな彼女の心ない言葉がオーギュストを病ませ、いつかアランを使って、アラン以上に美しいものを作ってやる、なんて醜い復讐心を生み、その犠牲者は非常に心が繊細だったユージィンの母・クリスティン。
死んだアランの精子で身籠されたクリスティンは、死人の子を身籠るという恐怖に耐え切れず自殺。
幼い頃、その事実を知ったユージィンは、自分に母より長く生きる資格はないと思い、ずっと20歳の誕生日を迎える前に死のうと決めてたんですね。
クリスティンを愛しながらも、祖母とアランへの復讐心を捨てることが出来なかったオーギュストですが、もし醜い復讐を遂げるのをやめていたら、クリスティンもいつかは心を開いてくれたのではないかと思わずにはいられません。
ユージィンが罪悪感にかられて苦しむこともなかったでしょうに……。
自殺しようとしていたユージィンを救ったのは、やはり花鹿でした。
花鹿が鏡に映るユージィンを銃で撃つことで一度死に、新たに生まれたユージィンは憑き物が落ちたようにスッキリしたようで、立人も驚く程。
そして、花鹿もまた、ユージィンへの気持ちが「愛してる」だと確信を持ったみたいですね。
ただし、一晩を共にして、すごく安心してぐっすり眠れたくらいですから、恋とは別物みたいですけど。
立人も一喜一憂で忙しいなぁ~。
次回は新たな夫候補、ルマティ登場。
楽しみです♪
花咲ける青少年 1 愛蔵版 樹 なつみ